-To Kyoto- 京都へ、移住してみる。

2016年、東京から京都へ移住を決めた体験記。

京都移住と私~なぜ東京に住み、なぜ京都へ移るのか~

京都へ移住したいと思い、会社を辞めると言って早いもので1か月。

ところが仕事やらなんやらで時間はとれず、当然京都に行くこともできないため具体的な準備は全くと言っていいほど進んでいません。

準備が具体的になるのは8月後半頃からかなと思っています。

それまでは、自分が京都移住への行動を起こすまでに考えた事を書いていきたいと思います。

 

まず、なぜ京都に住みたいと思い始めたかについて。

以前の記事でも書きましたが、自分にとって京都への移住は

『生まれた場所へ帰る』ことでもあります。

所謂『Uターン』と呼ばれるものです。

 

しかし、自分が京都にいたのは小学生まで。

その後は滋賀、兵庫で暮らしていたので、実は自分には京都に『地元の友達』といった基盤のようなものは全くありません。

人とのつながりが特にない場所に行くという意味ではIターンにも近く、

それゆえ自分にとってはやはり東京から京都に住むという事は『帰省』ではなく『移住』なのです。

 

京都というのは、自分にとってずっと『あこがれの場所』です。

 

住んでいた場所が銀閣寺の近くという緑とお寺に囲まれた非常に素晴らしい場所であること、小学生時代に良い思い出が多い事から、そもそも滋賀、兵庫に住んでいた時からいつか京都に住みたいという気持ちがありました。

そして大学生の就職活動。就職氷河期真っ只中の時代に苦労しながらも京都に本社がある従業員が500人程のメーカーに就職しました。

この会社は支社が京都の他に東京、名古屋しかないという会社で、当時の自分は

「これでついに京都に住むことができる!」

と我ながらいい仕事をしたと満足していたのでした。

 

ところが。

 

入社式の辞令でもらった配属は『東京支店』。

当時好きだった女の子にも「東京はあまりに遠い」とフラれ、

傷心の私はその後10年以上暮らすこととなる東京へ向かう事になりました(涙)

 

しかし、今となって思えば社会人になったタイミングで東京に来た事はとても恵まれた事でした。

同じように社会人になって東京に来ることになった、という人は沢山いるわけで

私は違う会社で働く同年代の友達を苦も無く作ることができたのです。

社外の人と話すことで世界が広がり、また、みんな同じ事で悩むんだと安心したり、

「あいつに負けてられるか」と仕事のモチベーションをもらったり。

仕事を頑張る事に楽しさを感じるようになった自分には東京という場所は恵まれた環境で、大企業、ベンチャーと会社は変わっても東京から離れるという事を具体的には考えていませんでした。

 

そんな自分にとって『京都移住』が具体的なものになったきっかけは家族の死でした。

30歳の時、突然母親が亡くなり、私も含め家族はパニックになりました。

父はすっかり元気がなくなり、この時自分は「家族の近くに居たい」と真剣に京都に移る事を検討しました。

しかし、東京では思うように仕事が見つからず、当時は断念。

この時から、「自分が京都に住むとしたらどのように暮らしたいか」を考えるようになりました。

 

仕事に関しても20代の頃と考え方が変わってきます。

20代は目の前の案件をこなすことに精一杯だったことが、30代になると自分でやることを考え、実行することに楽しさを感じるようになります。

ベンチャーで働いた経験から、そんな仕事があるのは大きい会社ではなく、比較的小さな会社なのではと感じるようになりました。

 

そういった視点で京都を見ると、商材、会社共に面白そうなものがたくさんあるように感じられ、働く場として魅力があるように感じられるのです。

そして京都移住計画で知り合った同年代の人たちの働き方を見ると、

自分もこのように働きたいという気持ちがより強くなりました。

 

そして最後に、やはり東京は人が多く、多くの会社が深夜まで当然のように仕事をしています。この環境に息が詰まるような感触を感じるようになってきました。

もう一度空が広い場所(=高いビルが少ない場所)で暮らしたい。

 

そんなことを考え、自分は京都に住む事を決めました。